What is happiness?
俺の携帯が鳴ったのは、それから一ヶ月経った頃だった。
ライブツアーも終わり、次は年末の準備にかかるぐらいの頃だった。
もちろん、連絡の相手はユマ。
今日、ユマに会う約束だ。
また、あずに内緒にしてて2人の間に亀裂が入っても面倒だから、一応梓には言ってきた。梓はあまり賛成してなかったけど、ユマと別にそう言う仲ではないし、疑われるような事はもちろんするつもりもないから了承してもらって、ユマに会う事にした。

「ユファン!」
「ユマ…。」
「遅かったね?大丈夫?」
「そう?で、どうした?」
「あのね、今日話したい事があるの。家に来ない?」
「え?うん…」

ユマの家に行くのは初めてじゃなかったから、抵抗なく上がった。

「ユファン久しぶりだよね?私の家に上がるの。」
「そうだね?全然変わってないけど(笑)」
「ユファンが来るから、掃除したんだよ?」
「そうなの?」
「うん。やっぱり女の子だから汚い部屋は見せられないよ?」
「別に自然でいいと思うけどね?(笑)」
「そうなの?」

それから、部屋でかなり話した。

「梓とは上手くやってるの?」
「うん。」
「…そう。なら良いけどさぁ…。」
「どうした?」
「あのね、私、好きな人が出来たの。」
「好きな人?」
「うん…協力してくれる?」
「俺にできる事はするよ。」
「あ、喉乾いたね?飲み物持って来るよ。」
「あ、うん、ありがとう。」

好きな人って…出来たんだ。
良かったな。いつまでも俺が好きでいても応えられないしユマが悲しいだけだもんな。

「はい、お茶で良かった?」
「うん、なんでも(笑)」
「ユファンはなんでも飲んだり食べたりするよね。」
「長所だから(笑)」
「そう?」
「うん。好き嫌いなくなんでもっていう。」
「…睡眠薬でも入ってたらどうするの?」
「ないだろ…(笑)」
「まぁねぇ~。」
「あれ?そんな話すっから、眠たくなってきただろ?」

そっから目の前が真っ暗になったんだ。
< 32 / 47 >

この作品をシェア

pagetop