黒と白−世界の果て−
私は妃達と一緒に真偽の間というところに行く。
それにしても、広いなぁ。
私の家の何百倍はあるよ。
果てしなく続く長い廊下。ピカピカの大理石。
何よりも気になるのは、壁に飾られている大きな絵。
女の人と男の人が手を握りあっている。
綺麗な絵だけど、何だか二人共悲しそうで、こっちまで悲しくなる。
しばらく廊下を歩いていたら、また絵が飾られていた。
見てみると、さっき見た女の人がいた。
大きな絵の中に女の人一人がぽつんとたたずんでいる。
男の人はどこ行ったんだろ…。
その絵に私はつい見とれてしまって、
「着きましたよ。」
真偽の間に着いた事に気付かなかった。
ギィー
大きな扉が開かれる。