黒と白−世界の果て−
それからはスピーディーに物事は進んでいって。


私はとりあえず家に戻り、必要な物、大事な物を鞄に詰め込み、それから一息つく。



「この家に帰る事、できんのかなー。途中で世界滅んじゃったりして。」


『そんな事ないよ。世界は救われる。ルトはまたこの家に帰れる。きっと』




この家とはしばらくお別れ。
ゆっくりとドアを閉め、ゆっくりと家を見上げる。


長い間、お世話になりました。


そして、
私は駆け出す。













「ルトさん?旅をする時は専用の服を着るんですって。」



「え、何それ。」


見ると王女は白いワンピースの上に黒色のコートを着ていた。黒のブーツをはいている。
男二人は白のシャツに黒色のズボンをはき、同じく黒色のコートを着ている。黒の靴をはいていた。



「何でわざわざ?」


「服は目立たない方がいいんですって。」


「いや、十分目立つよ。」



だって四人ともそろいにそろって同じコート着てたら、怪しいよ。黒だし。



「黒は目立たんぞ。白もな。ピンクやら青よりかは白黒の方がいいじゃろ。」

婆やが私の気持ちを悟ったかのように、答える。


まあ、確かにピンクとか青とかよりは目立たないと思うけどさ。




「さあ、ルトさん、この服に着替えて下さい!」



「はいはい。」



私はせかされ、着替え室へと案内される。






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