黒と白−世界の果て−
私は自然が好き。
城下町の近くには森があり、立入禁止なのを知りながらも、よくそこに足を踏み入れる。
そして自然を肌で感じながら、ひと時を過ごす。
「あいつはいかれてる。」
そう言われた事もあった。
「あいつ、独り言言ったり、何もないのにいきなり笑ったりしてるんだって。」
「変なの。あの森に入ったりしてるしね。」
あたしはあんたらには見えない風と喋れるんだよ。
いかれてなんかいないよ。
それに、森に入る事のどこがおかしいの。
そう思っていても、まだ小さかった私は、自分が自然の使いである事を恨んだ。
それに、自分から自然の使いだと名乗る事はタブーなのだ。
自然の使いなんてなりたくなかった。
そう思って、涙を流した毎日だったけれど、大きくなるにつれてその気持ちは、無くなっていった。
調度、私の両親が亡くなった頃だった。
心の何処かで、何かが変わった。
そして、私の隣にはいつも風がいた事に、
やっと気が付いた。
城下町の近くには森があり、立入禁止なのを知りながらも、よくそこに足を踏み入れる。
そして自然を肌で感じながら、ひと時を過ごす。
「あいつはいかれてる。」
そう言われた事もあった。
「あいつ、独り言言ったり、何もないのにいきなり笑ったりしてるんだって。」
「変なの。あの森に入ったりしてるしね。」
あたしはあんたらには見えない風と喋れるんだよ。
いかれてなんかいないよ。
それに、森に入る事のどこがおかしいの。
そう思っていても、まだ小さかった私は、自分が自然の使いである事を恨んだ。
それに、自分から自然の使いだと名乗る事はタブーなのだ。
自然の使いなんてなりたくなかった。
そう思って、涙を流した毎日だったけれど、大きくなるにつれてその気持ちは、無くなっていった。
調度、私の両親が亡くなった頃だった。
心の何処かで、何かが変わった。
そして、私の隣にはいつも風がいた事に、
やっと気が付いた。