4年後。




「沙良…、今出て来られる?家の下まで来てる」




携帯で呼び出され連れていかれたのはいつもの公園。

いつになく真剣な海斗。




「悪い。親父の転勤が決まった…。ついて行くわ」




この日の事は、正直あんまり覚えてない。

覚えてるのは、目を合わそうとしない海斗の横顔と、出発は3日後。

それだけだった。




そんな、まだまだ寒い2月の夕暮れ。




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