4年後。
「待ってろ、なんて言わない。連絡も一切しねぇ。それでも俺の事を好きでいてくれたら4年後の5月9日、3時、いつもの公園に来て」
真っ直ぐあたしの目を見て言い切った。
5月9日
あたし達が付き合い始めた記念日だった。
「あたし、どんな海斗も大好きだよ。」
あたしもまた、海斗の目を見て揺るぐ事なく伝える。
これがあたしの答え。
遠回しに、『待ってるよ』って意味だったのを、海斗はどな気持ちで受け取ったのかな。
そして、新幹線の出発の音がなったよね。
お別れの悲しい音になっちゃった。
『行かないで』
そう強く思った。