KAGAMI
想太くんが何度も言ってくれた「大好き」。
そんな言葉はもったいない。
アタシだって、想太くんに負けないくらい想太くんが大好きよ…?
「俺達の話をしよう。」
想太くんは言った。
お母さんの事じゃなくって、アタシ達の事。
「俺だって、自分を責めた。莉麻は俺が憎い?」
どうして?
想太くんが、今までに見た事が無いくらい思いつめた顔をしていたから、不安になった。
自分の、想太くんよりも小さい身体がもどかしい。
もっともっと大きかったら、今のアタシなんかよりも正確に、満足できる程「好き」と伝えられる?
身体を目一杯使っても足りないくらい想太くんを想ってる。
なのに、伝わらないのかな?
本当に1つになる事が出来ない事実が、もどかしくてたまらないよ。
どんなに強く抱きあってもまだ足りない。
「逆なんじゃないの?」