KAGAMI


“あなたが好き”だと。

分からなくなったら何度も言うから。
あなたも、と何度も確かめるから。


だからお願い。


アタシが好きだと言って
 アタシだけを愛してるって、言って?



その言葉が欲しいの。




なのに…

「あぁ、その事ならもういい。」


なんで?
どうしてすれ違ってしまうのかな?

合わないんじゃないよね?



「なんで?今朝は話そうとしてたのに。」


今は言えないの?
あれから、何か発展があったの?


「もう片付いたから。あのな、莉麻?」


想太くんはコーヒーカップをトレイに置いてアタシを見た。



その目には、本当にアタシが映ってる…?



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