【短】いちごな恋。
「俺は真由一筋だけどー」
……キモイ。
「お前、そんな目で見んなよ……」
………とにかく、セフレとは切ろうか。
一応、好きな奴できたわけだし。
─放課後
俺は一人、屋上にいた。
…あ、やべ。寝過ぎたかも。
「やっ……やめて…!」
ん?誰かいんのか?
体を起こして立ち上がった。
声のする方へ歩いて行くと…
…いちご!?
「やめてください………っ!」
いちごが男に襲われそうになっていた。
「ちょっとでいいから…いち…」
「おい。手ぇ離せよ」
俺はこれ以上ないくらい低い声で言った。
「い、嫌だ!俺はいちごちゃんに……」
「離せっつってんだろ!聞こえねぇの?」
「…うっ……す、すいません…っ」
俺は屋上を走って降りて行った。