東日本大震災・宮城より
小さい物はみんなから珍しく思われて、『欲しい』と言われたので、超ミニ鶴を折って何人かにあげていました。


適当な数のいろいろな大きさの折り鶴を、大きい物を一番上にして、大きい順番に並べて繋げた物を教室の前の方に飾ったりもしていました。


そんな事をしていたので、『鶴のお母さん』なんて言われた時期がありました。


数日その鶴は教室に飾っていましたが、ある時先生に「邪魔だから処分しなさい」と言われ、何人か反対した人が居ましたが、最終的には私が責任を持って処分しました。


千羽鶴に願いを込める風習があるのだから、願いを込めて折れば、もしかしたら叶うかもしれない。


だから。


みんなの無事を祈って……そして、早くみんなが安心して生活できる日が来るように……願いを込めて折り鶴を折ろう。


そう思ったのです。


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