激愛パラドックス
結構早い!
って事は、7時には起きないと!
「スパイク買ったら、どっか行く?」
「でも、受験勉強は……」
「んなの、1日ぐらいどってことねーよ」
もしかして、私の為に無理してるんじゃ…。
「あの!私、スパイク選ぶ時だけでも一緒にいられるなら、それだけで充分です。だから、翔は勉強を……って、えぇ!?」
言い終わらないうちに、翔はスタスタと前を歩いていく。
なっ、なんで?
焦っていると、翔がくるりと振り返って睨んできた。
でも、その顔はどこか赤く染まっている。
「ユキの為じゃねーよ」
「…え?」
「俺がお前と一緒にいたいんだよ、気付けブアーカ」
ドキューーン!!!
もう、胸がいっぱいで立てそうにもありません。
「行くのか行かないのかどっちだよ」
「行きます!行かせてください!」
「…わかったから、挙手まですんな」
照れている翔に駆け寄って再び並んで歩く。
「頑張ってオシャレしていきます!」
「俺、ジャージで行こうかな」
「ヤダァ!!」