激愛パラドックス
もしかして…。
「コレって、洗浄液ですか?」
「そう、それ返さなくて良いから、あげる。ちょうどここにトイレもあるし、鏡あるから。じゃあっ」
「えっ!?でも…」
本当に良いのかな?
というか、どこから持ってきたんだろう……。
洗浄液を私に押し付けると、その人は名前を言わずに私の前から去っていく。
私はというと、無駄に胸がドキドキするのを落ち着かせる為に、しばらくの間そこに突っ立っていた。