激愛パラドックス
何故か強い口調のユキに驚きながら周囲を見回すと、登校してきた生徒が俺たちをチラチラと見ていた。
「ちょっと来いよ」
それから逃げるように、空き教室にユキを入れる。
「…ここ、なんの教室ですか?」
少し怯えたユキから離れて椅子を引いて座る。
「使われてない教室。それより、なんでそんなに怒ってんだよ」
朝だというのに、カーテンが閉まっていて教室の中は薄暗い。
「だって、せっかく頑張って告白したのに、そんなの酷いと言うか…」
「頼んでねーし」
告られて、うれしいなんて思ったことなんかない。
「そうかもしれないんですけど…」
「ユキは、告って来たヤツにお礼とか言うタイプなんだ?」
「…はい」
マジかよっ!冗談のつもりだったんだけど…。
「ははっ。そりゃスゲェな、真似出来ねぇよ」
ドコまでお人好しなんだ。
「そうですか?」
「そうですよ」
口調を真似する俺に、ユキがクスクスと笑った後、少しの間沈黙が漂う。
その沈黙は決してイヤなものじゃなくて、どこか居心地が良く感じて、あえて何も言わなかった。
「ちょっと来いよ」
それから逃げるように、空き教室にユキを入れる。
「…ここ、なんの教室ですか?」
少し怯えたユキから離れて椅子を引いて座る。
「使われてない教室。それより、なんでそんなに怒ってんだよ」
朝だというのに、カーテンが閉まっていて教室の中は薄暗い。
「だって、せっかく頑張って告白したのに、そんなの酷いと言うか…」
「頼んでねーし」
告られて、うれしいなんて思ったことなんかない。
「そうかもしれないんですけど…」
「ユキは、告って来たヤツにお礼とか言うタイプなんだ?」
「…はい」
マジかよっ!冗談のつもりだったんだけど…。
「ははっ。そりゃスゲェな、真似出来ねぇよ」
ドコまでお人好しなんだ。
「そうですか?」
「そうですよ」
口調を真似する俺に、ユキがクスクスと笑った後、少しの間沈黙が漂う。
その沈黙は決してイヤなものじゃなくて、どこか居心地が良く感じて、あえて何も言わなかった。