激愛パラドックス
間に入って来たのは、違うクラスの田口 彩乃(タグチアヤノ)。


中学からの友達で、好とは1年の時同じクラスで仲が良かったから、今では皆仲良しなんです。


ブラウンアッシュに染めた髪を右側だけミルクティー色のメッシュを入れていて、とても目立つんだ。


「「彩乃いたんだ!?」」


好と声がハモり、お互い顔を見合わせて笑った。



「…ったく、好とユキはただでさえ目立つんだから、こんなとこでみっともない真似しないでよ」



「…目立つ!?私、ヤンキーじゃないんだけど!」



周りにそんな風に見られてたなんてショックだぁ…!


「そうじゃないって、彩乃は美女が二人でいるだけでも目立つって言いたかったんだよ」



好はそう言って彩乃にウインクをした。



「ハァ…好は自分が可愛いって分かってるからタチが悪い」



「そう!?1番タチ悪いの、ユキだと思うんだけど…」



好がそう言うと、二人して私をジッと見てきた。



「なっ…何!?」


「そうだね、1番タチが悪いのはユキだったわ」


なんで納得してんの!?





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