プリンス★ゲーム

なんとなしに気になったから、お母さんの後ろをみようとすると

左腕だけを前に突っぱねて

「んもー!ふふふ」

ふふふって?!
何そのお嬢さんみたいな笑い方ぜったい何か隠してるよね?
もうお嬢さんとか言える年じゃないのに!!



「後ろに隠してるのはわかってるのよ、観念なさい!」



あたしは素早くお母さんの後ろにまわり右手に握られているものを奪った。
思ったより小さい。

これは―――……
「あたし宛の…手紙?」

茶色いシックな色をベースにピンクの花びらが押し花にされていてなかなかおしゃれな封筒だけど。
なんかもっとあたしが喜ぶような、かわいいぬいぐるみとかならよかったな。

「これ、なんの花びらかわかる?」

お母さんは嬉々と私に質問をする。

ちょこんと上品にさりげなく主張するピンクの花びら。



「桜の花びら…?」



お母さんはまたふふふと笑ってここ見てと、封筒の上の漢字を指さしたのだ。

金色の細めの字で
【桜華女子高校】
と書いてある。



「さくらはな女子高校…―――」


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