戀愛物語
次いで、何かが目の前にぼたぼたと落ちてきた。

私の首から流れて来る、何か。

真っ赤な、色をしたもの。
――血。
私の、血。

『悪いのは、君なんだ』

遠くなっていく意識の中、責めるような言葉が紡がれる。
どこかで聴いた事がある声。けれど思い出す前に、重くなった瞼が視界を覆った。

そしてみことは再びゆっくりと瞳を開いた。


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