戀愛物語
朝は行動が早い方だ。
起きたらすぐに身支度をすませて、いつでも家を出られるようにしている。
今日は少しだけ、早めに登校したい気分だった。
天気も良い。
顔に出しはしないが、温かな日の光にぽかぽかした気持ちになる。

…けれどどこかぼんやりとした、宙に浮いたような感覚だった。

「あれ…?」

ふと、足が止まった。
いつも通る公園にそった並木道。朝はジョギング、犬の散歩をする人程度しかいないのに、人集りが出来ていた。
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