それぞれに、さよならを。
良く見れば…(いや、最初から思ってたけど…)酷く整った顔が、キラキラと輝いて見える。
にこにこと笑う、その整い過ぎたその顔を見下ろすように睨む。
(サークルに入るか、付き合うか、なんて)
「…どっちも嫌です。」
「それは駄目。はい、どっち」
(…即答って。どっちって)
ふざけてるにしては、笑えない。本気で言ってるなら頭おかしいとしか、思えない。
(どうしたら、いいの)
私は隠す事無くため息を吐いた。
「…おい、ダサ眼鏡」
(…いや、確かにダサいけど)
大量のお食事を終わらせたその方は眉を寄せて、私を見上げる。その顔は一層、恐さをましていて、目を合わせるだけで殺されそうだ。
「こんな面倒臭ぇ事、冗談でなんか言わねーから。そんな嫌ならとりあえず入ってその後辞めるんでも何でもすりゃいーだろ」
馬鹿じゃねぇの、そう言って鼻で笑った。