君が僕の名を呼ぶから
ここで僕は三年間、バスケットをした。
失敗やつまづきもあったけど、今となってはいい想い出だ。
「……真希はいつもここで絵を書いてたっけ。」
……無理だよ。
ずっと一緒だったんだ。
……真希が、ただ笹川真希という人間が、
大好きなんだ。
「……真希。」
……あの頃は、僕に力がなかった。
真希から離れなくてすむ方法じゃなくて、
真希から離れる方法を考えることしかできなかった。
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