君が僕の名を呼ぶから
僕は翼と別れて、田山さんを探していた。




「……あれ?いないや。」



しかし、夕食会場には田山さんの姿はなかった。




……どこだろ?




僕は、辺りを歩いて探してみた。





「……ん?田山さん?」




「あ……松田くん。」




ロビーの窓から、田山さんは夜空を眺めていた。




「……何してるの?」




「……星を見てたの。」




「……星?」




夕食もとらないで、星を見てた……




よっぽど綺麗な星でもあるのかな?




「……星にね、松田くんと涼子さんが幸せになれますようにってお願いしてたの。」




「……え?」




「ほら、流れ星が消えるまでに三回願い事が言えたら叶うって言うから、流れ星は無理でも、同じ星なら、一番輝いてる星にずっとお願いしてたら叶うかもって。」




……田山さん。
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