君が僕の名を呼ぶから

「……貸し、1ね!」




「……え?」




「……僕が翼に何かお願いしたときは、ちゃんと引き受けてね。」




「……ありがとう。聡史。」




僕は、何だか嬉しい。




自分のことは、まだあまり進展がないけれど、




翼は、今確実に僕のことを必要としてくれている。




それに、翼が過去に向き合おうと思えたことが、自分のことのように嬉しかった。




「……じゃあ、お風呂に行こ!」




「……うん。」




僕たちは、失った時間を戻そうとするのではなく、




現在に繋がる過去を忘れないように、しっかり見据えていかなくてはならない。




……ね?翼。
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