君が僕の名を呼ぶから
そして、花壇に咲いている花を指差して、涼子さんに笑いかける。
もちろん2人の間には、言葉が機能しているわけじゃない。
真希の持っている優しい雰囲気が、涼子さんの持っている優しい雰囲気と似ているような気がする。
言葉がなくても、2人はもう友だちになっている。
「……素敵な人だね。涼子さん。」
隣で優しい目をして、2人を見つめている聡史に話しかける。
「真希さんがいい人で、涼子もきっと安心してるんだよ。」
……僕たちが好きになった人は、きっと天使みたいな人なんだ。