君が僕の名を呼ぶから
「僕は、大学に通いながら、涼子の所にも通い続けるよ。でも、別々のところにいても、僕たちは友達だよ。そんなの決まってるじゃん。」
……バカだなぁ。翼は。
……きっと、心配してるとは思ったけど。
「……ありがとう。」
……またお礼言ってるし。
「……あれ?涼子たち、帰ってきた。」
翼にお礼してるじゃんって返そうと思ったら、真希さんと涼子が僕たちの元に帰ってきた。
2人はニコニコしてる。
『日だまりみたいな子だね。真希ちゃん。』
ポケットからメモ帳を取りだし、真っ先に涼子が書いた言葉だった。
『僕の親友の大切な人だから。』
僕がそう返すと、涼子は微笑んだ。
……この笑顔が好きだなぁ。