君が僕の名を呼ぶから
『僕は涼子のそばにいるよ。でもね、大学にも通うことにするよ。早く一人前の男になって、涼子を守ることができるようになるために。休みには会いに来るよ。大好きな君に』
僕がそう綴ると、涼子は頷いた。
『待ってる。ずっと待ってるから』
僕は、涼子の頭に手を置き、微笑んだ。
……もうこの笑顔を離さないよ。
……耳が聞こえなくても、僕と君の運命はもう共同体だから。
……大好きだよ。涼子。