君が僕の名を呼ぶから
近くにあった食堂に入って、僕たちは何とも味気ない食事を食べた。
4人なのに、そんな感じはなくて、重々しさだけが辺りに漂っていたから。
……いつもみたいに、翼と僕で食べたかったな。
「どこに行こっか?」
食事のあと、城山さんは張り切って、場をしきりだす。
「……あの、この辺りだったら、お城がいいんじゃないかな?綺麗な池とかあって素敵だし……。」
田山さんが城山さんにアドバイスを、何故か申し訳なさそうにしてる。
……まぁ、僕は何でもいいんだけど。
「じゃあ、そうしよ!二人ともそれでいい?」
僕たちは、黙って頷いた。