君が僕の名を呼ぶから
「……痛いなぁ。その真っ直ぐさとか、温かさ。」
……本当に心が痛い。
僕は、小さな声でそう言って、ため息をついた。
「……迷惑?」
「……僕は、ダメなんだよ。もう誰かに好きになってもらう資格がないんだ。」
「資格?」
僕は、大きく首を縦に降った。
「……少し、僕の過去を話そうか?」
……自分でも、びっくりした。
まさかそんな言葉が出てくるなんて……。
「……うん。」
言った手前、後には引けないしなぁ……。
僕は、大きく息を吸って、空を見上げた。
……真希。
君も、今同じ空を見上げてくれているかな?