君が僕の名を呼ぶから
「そんな……まだまだです!」



「おいおい、まだ上手くなるつもりかよ!」




僕は、先輩たちに言葉を返しながらも、真希のことを頭で考えていた。




「翼!一緒に昼ごはん食べに行くか。」




「いや、あの……ちょっと今日は……。」




「分かってるって。真希ちゃんだろ?」




同級生の部員がすかさずフォローをいれてくれる。




「彼女かぁ?」




「いや、幼なじみで……今日は約束があるんで。」




僕はそう言うと、ウダウダ言っている部員たちから逃げるようにしてその場をあとにした。
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