君が僕の名を呼ぶから
僕は真希にどう言葉をかければいいか分からなかった。
「……翼くん。」
真希はそう言って、僕に笑いかけた。
「……好きだよ。翼くん。」
真希はそう言って、僕にそっとキスをした。
「……僕も真希が好きだよ。僕は絶対に真希を忘れたりしないから。ずっと傍にいるから。」
僕は、そう言って真希を抱き締めた。
……幼い恋だった。
想いが通じて、キスをして、
真希がたとえ障がいを持っていたとしても、全てが上手く、何もかもが普通に過ごせるんじゃないかと思っていた。