君が僕の名を呼ぶから
ひまわり教室に行くと、1人の男の子が椅子に座り、空を眺めていた。




……この世のものとは思えない美しさだった。




「……そろそろ来るんじゃないかなって思ってました。」




彼は、何故か後輩の僕に敬語を使った。




「あの……少し話がしたくて。」




「分かってます。まだ、昼休みはあるし、ゆっくり話しましょう。座ってください。」




彼は、僕の顔が見なくてもどんな表情をしているか分かっているようだった。




彼の目線はずっと空を眺めたままだ。




「……真希ちゃんのことでしょう?」




「……はい。」





彼は、全てを見透かしているかのような、落ち着いていて、ゆったりとしたしゃべりかただった。




「真希ちゃんとは、この場所で、ひまわりとたんぽぽの交流のときに知り合いました。」




彼は、大切な想い出を思い出しながら話しているような感じだった。
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