君が僕の名を呼ぶから


〜聡史の回想〜




僕の一番古い記憶は、両親に手を引かれて、並木道を歩いているところ。




みんなニコニコしていて楽しそうな様子。





でも……僕がはしゃいで道に飛び出してしまい、そこに走ってきた車から僕を守るために、その車に跳ねられてしまった。




幼かった僕には何が起きたか理解ができず、目の前に血だらけで横たわっている両親をただひたすらに泣きながら揺することしかできなかった。






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