キミはボクのモノ



side 雪




楽しそうに笑っている遥斗。


さっきからずっとこの調子だ。



「どうかしたのか?」



「なにが?」



「なんか、楽しそうだな」



「分かる?俺、興味のあるモノ見つけちゃって」



「興味のあるモノ?」



「うん。未那って子なんだけどね、なんか見てるだけで楽しいっていうか‥」




女?遥斗が1人の女に興味を持つのは珍しい、というか遥斗とは幼稚園のときから一緒だが、初めてだ。




「見てるとからかいたくなるんだよね」





未那とかいう見たこともない女を不憫に思った。





「あ、未那」



噂をすれば、というやつなのかタイミングよくその女を見つけた遥斗はソイツに近づいていく



俺も初めてソイツの顔を見たが純粋にかわいいと思った。



それと同時に顔が熱くなり心臓が速くなった。




こんなのは初めてで俺はなにが起きたのか、まったく分からなかった。



< 10 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop