キミはボクのモノ
「そんなにひどくないから湿布貼っとけば直ると思うわ」
「さい、さいですか」
噛みすぎだよ、原田くん。
「じゃあ、そろそろ休み時間も終わるし未那ちゃんも原田くんと一緒に教室戻りなさい」
「ぅえっ!?一緒に‥‥?」
「はぁい」
先生に有無を言えずに保健室を出された。
「原田くん、大丈夫?」
「だ、大丈夫だよ」
「そう‥かな」
動きがガチガチでロボットダンスをしているように見える。
「あ、雪森‥」
「なに?」
「さっき、悪かったな」
「‥‥なにが?」
「朝、叫んで逃げただろ」
「あ、ああ‥そういえば」
「いくら女が苦手でもあれは失礼だったなと思って」
「気にしてないよ。原田くんより翔哉の方が何倍も失礼だから」
「え?」
「初対面でブス呼ばわりされたから、あたし」
今思い返すとムカつくな。