キミはボクのモノ
「ど、どうした!?」
叫び声を聞きつけて雪くんが真っ先に玄関へとんでくる。
「お‥女‥おん、な‥」
「‥雪くん、」
あたしの前にはしゃがみこんでいる原田くん。
叫んだのも原田くんだ。
「‥どうしたんだ?そいつ」
「あたしを見たら叫んで崩れ落ちた」
「‥‥大丈夫なのか?」
雪くんは原田くんに近寄り原田くんの背をさする。
優しいな雪くんって。
「わ、ワリィ‥大丈夫だ」
フラフラしながら原田くんは立ち上がった。
「原田くん、さっき喋ったときは平気だったのに‥」
「だって‥今のは心の準備なしに女が‥‥」
心の準備が必要なんだ。
「女が苦手なのか?」
「ああ‥」
「俺も苦手な方だが、ここまでとは‥気の毒だな」