キミはボクのモノ
side 未那
学校から寮に帰ると寮の前に女の子がいた。
「あの‥?」
「あ、ねえ、光紀いない?」
声をかけると女の子の口からは知ってる人の名前が。
「光紀くん、ですか?」
「うん、そう」
「光紀くんの、彼女さん?」
「ううん。彼女ではないかなー。光紀、彼女は作んなかったから」
「?」
「光紀って1人に絞んないんだよね。ずるいよねー。顔がいいからって」
「‥‥あれ、香奈ちゃん」
「あ、光紀!」
ナイスタイミングで光紀くんが寮へ帰ってきた。
「何してるの?」
「最近遊んでくれないからあたしの方から来てみた」
「‥あ、あー‥」
気まずそうにチラリとあたしを横目で見る光紀くん。