キミはボクのモノ
side未那
ついに体育祭が来た。
運動音痴なあたしにとっては悪夢のような日だが、幸いあたしは玉入れにしか出ない。
授業もないし、最高だ。
「ヤフーイ!」
遥斗と雪くんがいないことをいいことに寮リビングで1人ジャンプしてはしゃいでいた。
「‥‥‥‥」
わーいわーいと両手をあげてるとリビングに雪くんが入ってきた。
バッチリと絡むあたしと雪くんの視線。
あ、そらされた‥。
「おはよう、未那」
「おはよ、雪くん」
「ずいぶん機嫌がいいな」
「あ、あはは‥まあね」
あたしが言うとあまり笑わない雪くんが少し微笑んだ。
雪くんの綺麗に整った顔に思わず胸が高鳴る。