キミはボクのモノ



side 未那




「は、原田くん‥?」




よろしくなんてするわけねぇだろ、そう叫びながら教室を出て行ってしまった原田くんに呆気にとられる。




「まったく、亮は‥‥」



「相変わらずの女嫌いだな。光紀の女好きを分けてやれよ」



「失礼だな、翔哉は。俺は女好きじゃなくてかわいい子好きなんだ」




そう言う光紀くんを見事にスルーした翔哉だった。







「なあ、」



「え?」





横を見るとかっこいいとしか言いようのないイケメンさんが。



茶色のサラサラヘアー、適度にパッチリとした二重の瞳、にこりと綺麗な弧を描く唇。



まさに王子様という言葉が似合うであろう男の子。




「アンタ、女なのによくこの高校来たね。図太い神経してるよな」



‥‥‥‥‥ん?

それはさっき担任になる先生にも言われたことだが、王子様がそんなこと言うはずないだろう



王子様って言うのは優しくて爽やかで女の子の憧れの的で‥‥うん、さっきのは聞き違いだ。



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