笑恋・泣恋 ~すれ違い多き、恋物語~
ガチャ・・・

「飛鳥、サイコ~!」
「だろだろ?俺って天才?」

騒がしい・・
飛鳥って言った?
飛鳥くんが来たの?

「アレ~?先客が居たらしい!」
「ホントだなぁ。って、優奈と天才転校生じゃん!」

「樹璃亜、さっきの話は内緒だよ?」
「うん・・・」

飛鳥くんと健太くんが来た・・・
騒がしいなぁ
ほら、優奈もすごく嬉しそう。
ってか、天才転校生ってあたしの事?
名前で言って欲しかったなぁ

「健太と飛鳥じゃん!今、授業中なんじゃないの?」
「まあな。ってか優奈と樹璃亜ちゃんも授業サボってるじゃんかぁ」
「ウチと樹璃亜はガールズトークしてただけ― ってか、樹璃亜もこっち来なよぉ」
「ぁ、うん!」

はあ、、、
この空気、ちょー気まずい・・
やっぱり、優奈は飛鳥くんの隣座ってる
あたしも優奈みたいになりたいなぁ

「樹璃亜ちゃん、優奈と何話してたのぉ?」

健太くんだ・・・
ってか、ちょ―近いんですけど・・

「まあ、色々と..」
「え~、教えてくれたってイイじゃんかぁ」

いや~!
手、握られてるし...
優奈助けて~って、めっちゃ楽しそうに飛鳥くんと話してるし・・
なんでだろう、、、
見たくない
優奈と飛鳥くんが仲良くしてる所、見たくない

「ねえ、健太くん。向こうで話さない?2人で!」
「うん!いいよ!」

2人と離れたい
あんな2人、見たくない・・

「樹璃亜ちゃんから誘ってくれるなんて!」
「いや・・・あの2人を邪魔したらいけないでしょ?」
「そうだね!まあ、俺的にもラッキーだし・・・」

これでいいんだ
優奈が幸せだったらいいんだよ
これで、これで、、、

「樹璃亜ちゃん?なんで泣いてるの?」

ぇ?あたしが泣いてる?

「え?ホントだ。なんでだろ・・・」

涙が止まらない。
なんでだろう、、、

「樹璃亜ちゃん、何があったの?辛い事があったの?大丈夫だよ。俺がついてるから・・・」

健太くんが優しく抱いてくれた
とっても暖かかった
でも嬉しくない・・
だって、だって、気づいたんだもん


飛鳥くんの事が気になってたってことが......



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