続 初めての恋 ~大切なあなたへ~
麗は湯船に後ろ向きに入っていた。透が、ドアを開けると、ドキッとして、水面が揺れた。


「びっくりしたの?麗…」


「恥ずかしがらないで…大丈夫だから…」


「だって…」


湯船は大きかったので、二人で入れる大きさだった。透は麗の入ってる反対側に入った。お湯につかってるせいか、照れてるのか…麗の頬はピンク色にほんのりそまっていた。


「麗、俺って麗のこと本当に幸せにできるかな…俺といて不幸になったりしないよな…」

突然昨日の寝言を思い出した。何故透がそんなふうに言うのか不安になった。


「どうして急にそんな事言うの?不幸になんてなるわけないよ。今こんなに幸せだもん!」


「じゃあこっちむいて顔見せて…」


麗は怒ったような…悲しい顔をして、透の方を向いた。


「麗~ひっかかった!」


そう言って、湯船の中で、向かいあって麗を自分の上に乗せた。


「えっ!いやだ透のエッチ~」


麗はお湯を透に笑いながら、子供のように手でかけた。透もまた、笑いながら麗に水しぶきをかけた。


「風邪ひくな…洗いな麗…」

< 24 / 34 >

この作品をシェア

pagetop