続 初めての恋 ~大切なあなたへ~
透を乗せた電車が見えなくなるまで、麗は手をふっていた…


透の部屋に戻ると、玄関に透の落としたハート型のキーホルダーが落ちていた。鎖が外れて落ちたらしい。


部屋を片付けて、テーブルの上にキーホルダーを置いた。


鍵を管理人さんに預けて、透の部屋をあとにした。


仕事場では、休み時間にならないと、携帯を見る事ができない。無事に着いただろうか…そろそろ飛行機が九州に着く頃だけど…


休み時間、携帯にメールが入ってきていた。

[無事到着。これから仕事に向かう。また夜連絡します。]


[ハートのキーホルダー、玄関にありました。テーブルの上に置いておきました。仕事頑張って。]


透がいないのって寂しいな…そんな事を思いながら、部屋で透からもらったリングを眺めていた。


そして、また昔の二人を思い出していた。透が引っ越したあの頃の事を…


携帯が鳴ってメールが入ってきた。


[まだ仕事終わらなくて…
メールでごめんな。
こちらは、秋が近いというのに、真夏のような暑さです。
今晩は友達が集まって、久しぶりに飲み会でもしようって誘われてます。
麗は泣き虫になってないかな…]
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