極上お姫様生活【完】
「俺には、‘男がいるから勉強は必要ない’…って聞こえるけど?」
なんという誤解。
「ちっ、違いますよ!する予定がないから必要ないって言ってるんです!」
反論すると、橘君は僅かに表情を緩めた。
「…男、いないの?」
「いません…っ」
彼氏がいたのは、中学二年生の時。
期間は半年。
「なんだ…よかった」
橘君の表情は王子様スマイルに戻るけど、相変わらず手は拘束されたまま。
「でも、する予定がないってのは違くね?」