極上お姫様生活【完】


「翼ちゃーん!!」


さっきから頬を染めて先生を見ていた男の子たちが、一斉に声を上げた。




「キモッ。…あんたたちは今まで通り若宮翼先生って呼びなさい」





ふ、フルネーム呼びですか…。

その言葉に男の子たちは深く顔を沈める。




そんなのお構いなしに、翼ちゃんはあたしの手を取った。




「ね、もう少し話さない?」


「はい、じゃああたしの部屋来ますか?」




「お邪魔しますっっ!」


まるで同い年のように振る舞う翼ちゃんは、子供みたいにはしゃいだ。


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