極上お姫様生活【完】
八木原君が呆れ顔であたしに振る。
「えっ、と…何でしょう」
振られても、ろくな案が出てこない。
「参ったなぁ、これじゃあ進まねぇ」
「じゃあ蒼空ちゃんはさ、何が着たい?」
中村君がニッコリと笑みを浮かべる。
「僕的には、メイド服希望だけどっ」
めっ…!?
「それは、ちょっと…」
「だったら他に意見あるのー?」
ニヤリと不敵に笑う天使のような悪魔。
うっ…。
「じゃあ蒼空ちゃんはメイド服に決定ー!」
中村君が高らかに言うと、周りの男の子たちも騒ぎ出す。
冷やかしに似た、歓喜の声。
「僕はもちろん女装するから!」
中村君が女装……似合いすぎてる。