極上お姫様生活【完】
―――ズキン。
「え…」
目の前でそんなに怖い顔をして、あたしを睨んでるのは…本当に櫻田君?
「もっと自覚したらどうだ?男にちやほやされて、付け上がってるのか」
「っ、違います!」
どうして、そんなこと言うの…?
「別に俺には関係ないけどな」
櫻田君は嘲笑うように言い捨てて、すたすたとあたしから離れていった。
あたし、図に乗っていたかもしれない。
周りの男の子に可愛いって言われて、付け上がっていたかもしれない。
だけど、まさか櫻田君にあんなこと言われるなんて…。
ズキッと痛んだ胸を押さえて、あたしは教室に戻った。