極上お姫様生活【完】
「ちょっとだけ、触らせてくれない?」
え…?
「あの、お客様…」
「二人きりになれるとこ、行こ?同伴みたいなもんでしょ」
「そ、それは困ります」
そんなの絶対無理。
二人きりになるとか考えられないし、第一勝手に抜け出したりしたら、クラスのみんなに迷惑掛けちゃう。
お客様は、そんなことお構いなしに立ち上がってあたしの腕を掴んだ。
「っ…」
キリキリと、腕が痛む。
「声出したら、この店ぶっ潰すよ?」
「や、やめて下さいっ」
困る。
今日のために、一生懸命用意してきたみんなの気持ちを踏みにじる様な真似は、あたしが許さない。