極上お姫様生活【完】
クラスを抜け出せばみんなに迷惑が掛かるし、だからといってこのままじゃお店が潰されちゃう。
どうすれば…。
「ほら、早く」
急かされて思わず答えてしまった。
「同伴、しましょう」
「何を言ってるんだ」
間髪入れず、後ろから呆れた声が聞こえた。
振り返ると…
「櫻田君…っ」
櫻田君ははぁ、と深くため息をついてあたしを見る。
勝手に抜け出そうとしたから…怒ってるんだ。
「ごめんなさい、櫻田君。あたし…ちょっと抜けます」
軽く頭を下げると、櫻田君の表情はよりいっそう険しくなる。