極上お姫様生活【完】
仕方ないけど、あたしは諦めよう。
元々、あんまり役にたってないし。
「どうやって決めるか、じゃんけん?」
クラスの空気は、打ち上げからじゃんけん大会に変わろうとしていた。
「裏方は黙ってろよ」
その空気は橘君、中村君、八木原君によってぶち壊された。
みんなの表情ががらりと変わる。
「稼いだ奴が行くに決まってんだろうが。旅行券は俺がもらう」
「僕は確実に行けるよね?」
「俺も行かせてもらうぜ」
あはは…、みんな完全に引きつっちゃってる。
まぁ反対する人はいないんだけど。
「もちろん湊と蒼空もだ」
え?
「ちょっと待って下さい、あたしは行きません」
なんで当然のようにあたしが入ってるの?