極上お姫様生活【完】
「へ?あーごめん蒼空ちゃん!」
ハッと我に返った中村君が、あたしに向かって頭を下げる。
「いえ、大丈夫です」
ちょっとビックリしたけどね。
「まぁ…そうゆうわけで、俺たちがする事は何もなくなったわけだ」
橘君は状況を整理し、顔をしかめる。
て事は、もうあたしにも用がないわけで。
てっきりみんなそれぞれの部屋に帰ると思って、少し残念そうに表情を窺えば。
「じゃあここからは、事前学習だな」
「はい?」
爽やかに笑顔を浮かべるみんなが視界に入り、あたしは一歩後ずさった。