極上お姫様生活【完】
「ちょ、ちょっとみなさん…何で近付いてくるんですか」
ずるずると距離を縮められ、ついにあたしの背中は壁際にピッタリくっつく。
「お前こそ、何でそんな怯えた顔してんだ」
「何でって…怖いからです」
正直に言ってみた。
包み隠さず、正直に。
本当は、今すぐ離れてって言いたかったけど。
「何で俺たちが怖いんだ?」
また疑問。
だけどみんなは、心から不思議に思っているのだと思う。
なぜ自分たちが恐れられているのか、本気で分かっていない。
だから余計タチが悪いんです。