極上お姫様生活【完】
「決まってんじゃん!僕たちはみんな、蒼空ちゃんが好きだからだよ!」
中村君が無邪気な笑顔であたしに微笑みかける。
「何を遠慮しているのか分からんが…もう少し頼ってもいいんじゃないか?」
櫻田君が親指であたしの涙をすくう。
「感謝してるんだぜ、蒼空ちゃんには。いろいろとな」
橘君が照れ臭そうに笑い、あたしの髪を撫でる。
こんなに優しくされた事、なかった。
いつも妬まれて、僻まれて、上辺だけ優しくされて。
周りにはたくさんの人がいたはずなのに、辛い時はいつも独りで。
仲間なんて…一生出来ないと思ってた。
なのに、なのに。