極上お姫様生活【完】
「翼ちゃんも一緒に行きましょう!」
「は?」
さっきから唇を尖らしている翼ちゃんの手を取り、にっこり笑い掛ける。
「ね?一緒に旅行、行きましょう」
目を見開いて固まったままの翼ちゃんをもう一度誘う。
それで翼ちゃんはやっと瞬きをして口を開いた。
「私も、行っていいの?」
「もちろんです!翼ちゃんがいた方が絶対楽しいですし」
女の子いた方が安心するし、何より盛り上がること間違いないし。
「松神先生、翼ちゃんが行っても問題ありませんよね?」
振り返って松神先生を見ると、鬼のような形相であたしたちを睨んでいた。
こ、怖い!!
だけど、これは譲らない。何としてでも翼ちゃんを旅行に連れていく。